【学ぶ環境をさらに】日本にスペインのような指導者学校を作る
こんにちは。
前回は福岡滞在の時に感じたグラウンドの問題の思いを書きましたが、今回は同じく福岡でのお話です。12月8日から11日まで滞在していたのですが、大きな目的の一つとしてはプレサッカーチーム福岡のイベントの開催がありました。
12月11日に福岡の天神で行われた「スペイン・バルセロナのコーチが行なっている4つの練習方法」と題して開催された講習会には30名を超える方々からお申し込みをいただき、初回のイベントとしては大盛況だったように思います。
【動画リンク】
こちらのリンク先から講習会の様子の動画をご覧いただけます。
https://www.facebook.com/PreSoccerTeam/videos/1034949609948898/
講師の黒沼がスペインで学んできたこと、そして日西の経験を踏まえた実用的なメソッド論を講義してくれて、参加者の方々からも多くの質問を投げかけていただき、お陰様で相互の情報交換による画期的な会になったと私は感じました。
(実際にレアッシ福岡FCでも行なってるトレーニングメニューを紹介した講師の黒沼氏。彼はレアッシ福岡FCではU15のコーチ、クラブのメソッド部門のコーディネーターを兼任している)
やってみて思ったことは、学びたいと思っている人はたくさんいるということ。
そして、地方に行けば行くほどその思いに応えられる環境はまだまだ足りていない、ということです。
近年では、ネットの進化によって海外の情報がたくさん手に入るようになっていますし、スペインだけではなく多くの外国人の指導者が日本でもクリニックなどのイベント行なっています。
私は常々思っていますが、まだまだ日本のサッカーの指導理論はブラッシュアップしていかなければなりませんし、特にヨーロッパのサッカーの進化とそれが現場(特に育成に)に落とし込まれるスピード感は日本の何倍も速いのでそれに置いていかれないようにしなければいけないと危機感を感じています。 私自身も単発で各地で講習会をやらせてもらっていますが、どうしてもそれでは伝える量に限界があります。
スペインでは指導者ライセンスを取得する時には一つのライセンス、例えばレベル1(日本のB級レベル)を取得しようと思ったら300時間を超える授業を受けなければなりません。 学問として成り立っていますので科目はテクニック・戦術・フィジカル・心理学・メソッド・チームマネジメントなど、というように体系化されています。
私も2010年に平日に毎日4時間の授業を約1年間受講してレベル1と2を取得しました。その量は結構きつかったですが、「学んでるな〜」という感覚はいつもありましたね。 ちなみに昨年受講した日本サッカー協会のB級ライセンスでは1週間の合宿が2回でしたから時間数でいうと100時間には満たないボリュームです(プラスオンラインでの受講もありました)。
私が約2時間で行なっている講義はこの300時間のうちの2時間でしかなく「たった一部分」であることは数字からすぐにわかることだと思います。
日本にヨーロッパのようなサッカー指導者学校を
この度、福岡でスタートするPSTアカデミー福岡は継続的に授業を受けられる環境を作ることで日本でスペインのような「学術的」な指導者の理論を学ぶことができるようになるでしょう。 それも、バルセロナでライセンス取得をして現地で長期で学んだ日本人の講師から日本語で学ぶことができますから、日本人独特の感覚や質問もちゃんと理解してコミュニケーションを取ることができより深い学びを得ることができます。
サッカーとはどのようなスポーツなのか?
サッカーにおけるテクニック・戦術の要素は何かあるのか?
練習におけるオーガナイズをするにあたって気をつけるべきことは?
チームを率いるにあたって選手とどう向き合うか?親との関わり方は?
プレーモデルとは何か?
ポジション別に求められるテクニック要素の違いは?
トレーニングメニューはどうやって管理する?
これらのような知識を学び指導者として成長、アカデミーに集まる仲間との出会い、ディスカッションをして違うサッカー感を認めあう、など様々な化学反応が起きることは間違いありません。
この講習会の後に行われた懇親会では九州のサッカー環境の事情も色々と聞かせていただきましたし、嬉しいことに九州の他の県の方からも「うちの県でもこのような講習会を開催して欲しい」とお言葉をいただきました。
まずはできることを、ということで年が明けたら第2回の講習会を福岡で開催することをPST福岡のスタッフと打ち合わせしています。
2017年は本格的にプレサッカーチーム福岡支部として、日本の指導者が学べる場所を作っていきたいと思います。
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